HOME » 人財育成資料室 » 研修虎の巻 » Ⅰ-2 「人材育成企画の基礎知識を理解する」①

Ⅰ-2 「人材育成企画の基礎知識を理解する」①

Ⅰ-2-1 企業教育の3本柱①

 

長谷川: 「牛田さん、時間のある時でいいからこのカタログに目を通しておいてもらえる?」

 

牛田:「はい。あ、これって通信教育のカタログですね。これも研修担当者の仕事なんですね」

 

長谷川:「うちの会社は『教育研修課』って言い方をしているけど人材育成に関わる施策は全部うちの部署でやっているんだよ」

 

牛田:「人材育成の施策ってどんなものがあるんでしょう?」

 

長谷川:「一般的には『OJT』『Off JT』『自己啓発』が企業教育の3本柱、と言われていますね」

 

 

牛田:「OJTは仕事を通じて仕事に必要な力を習得させるトレーニングのことですね」

 

長谷川:「牛田さんには今僕が教育担当として付いていますが、こういう教育担当者を付ける制度を持っている企業はたくさんあります。呼び方も『OJTトレーナー』『ブラザー/シスター』『メンター』『エルダー』『教育主任』等々色々ありますね」

 

牛田:「なるほど~そうなんですね」

 

長谷川:「なんだかんだ言って仕事のスキルは仕事で身に付けるのが一番ですから、OJTのやり方を理解したり制度設計を考えたりするのはとても大切ですよね。…あ、そういえば前回人材育成の企画についてレクチャーするって言ってそのままでしたね。今日は少しそのお話をしましょう」

 

牛田:「よろしくお願いします!早速なんですけど、さっきカタログをいただいた通信教育はどの位置づけになるんですか?」

 

長谷川: 「通信教育は自己啓発の範疇と捉えている企業が多いですね。他にもeラーニングとか資格取得支援とかがこのカテゴリーです。本を買ったお金を負担する、なんて制度を持っている企業も多いです。研修はOff JTですね。これをうまく組み合わせて、自分たちの利用できるリソースや予算、また採用している人材、受講者のキャラクターに合わせたりバランスを見たりしながら人材教育を企画/設計する訳です」

 

牛田:「それぞれメリットとかデメリットとかあるんでしょうか」

 

長谷川: 「それぞれのメリット/デメリットや、どういう勉強にはどういう学習スタイルが向いているかを押さえるのはすごく大事なことですね。下の図を見てください。

 

 

長谷川: 「まずはOJT。OJTのメリットは『トレーニングを受ける人の進捗やキャラクターに合わせたトレーニングをやりやすい』ところにあると言えます。牛田さんは大学の頃に経営学やキャリア論を勉強しているから、そういう分野の学習意欲が旺盛ですよね。そういう知識はバンバン伝えながら、研修事務局としての仕事はこれから半年かけて覚えてもらう、事務仕事はやや下手、みたいに本人と発揮してほしい役割との見合いに合わせた育成計画が立てられることがOJTの醍醐味ですね」

 

牛田:「いつも色々教えていただいてありがとうございます」

 

長谷川: 「これは個人的な考えなんですけど、仕事を覚えるのはその仕事をやりながら覚えるのが一番効果的だと思うんです。だからOJTは非常に重要な位置づけで、まずはこれが人材育成の基本だと思います」

 

牛田:「OJTのデメリットとか注意点ってあるんですか」

 

長谷川: 「デメリットという表現が合うかどうか分からないけど、気を付けなければいけないのは教える側のやり方が悪いとトレーニングの要素が無い『ただの作業』になってしまうことですね。教育担当者が忙しすぎると『あれやっとけ、これやっとけ』という指示だけで放置してしまうことも多いです。そうすると、『仕事ができる人』じゃなくて『ただの作業者』みたいになっちゃうこともあります。また、OJTが機能するかどうかが教育担当者の取り組みのレベルに依存してしまう恐れがあります。あの人の下だと人がよく育つけど、あの人の下だと入った人がみんな辞めちゃうとか。まあ、そうならないためにも日報とかOJTトレーナー研修みたいなものがあるんですけどね」

 

牛田:「うちの会社でも新人から若手までは管理職や教育主任から月報を出す形になっていますけど、そういう意図があったんですね」

 

長谷川: 「そうそう。うちの会社は作業者じゃなくて仕事ができる人に育ってほしいと思っていますからね。そのためには正しい判断力がついているかどうか、どういう経験をしてきてこれからどういう経験をしてもらうのかを現場で判断、進捗管理することはとても大事なんだよ。でも、教育担当者は自分の仕事もあってその上で人を教えないといけないから実は大変なんです」

 

牛田:「なるほど~。いつもありがとうございます。こういう風にお話して勉強させていただいている中でも判断基準や価値観、標準的な考え方が伝承されていくってことなんでしょうか」

 

長谷川: 「野中幾次郎教授が言っていた『組織内の暗黙知の伝承』ってこういうことだと思うんです。牛田さんは勉強熱心だからこちらも教え甲斐があるよね。でも、広い視野で見てみると教育担当者と教わる側の相性というのもあるから、人事としてはOJTはコントロールするのが難しいんだよね…。あ、ちなみにSWITCHノートという商品があって、新入社員や若手社員のOJTを機能させる意図で作られたものです。結構実績のある商品でして、この未来マネジメントのHP内で販売していますので是非見てみてください」

 

牛田:「いきなりCMですね!」

 

長谷川: 「OJTを通して牛田さんに成長してもらえれば僕はいい意味でもっと楽ができるし難しい仕事に挑戦する余裕が出てきますから、牛田さんに早く仕事を覚えてもらうのも僕の仕事なんです。でも、教える側が忙しい、また相性の合わなさもあってうまくいってない、って話は多くの企業でよく聞く話ですね」

 

ポイント!:OJTは教える側の時間と手間を取る上に、教える側の能力や素質、教わる側との相性等に依存する!

関連するカテゴリーの記事

社員研修・人財育成に関するご相談はお気軽に。

お電話でのご相談はこちらまで 03-5283-7480 受付時間:9:00~17:30
お問い合わせフォームでのご相談

最新セミナー情報

研修体験セミナー/研修企画相談会のご案内

日時:(日)
場所:貴社会議室等、場所はご相談させていただきます

「研修を企画したいけど踏ん切りがつかない・・・」

詳細]