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Ⅰ-2 「人材育成企画の基礎知識を理解する」③

Ⅰ-2-1 企業教育の3本柱③

 

長谷川: 「自己啓発は文字通り本人の自助努力によるものです。企業教育の文脈では、その代表格は通信教育やeラーニングです。メリットは本人の時間、場所の都合でやれること、そして自分でメニューを選べる、自分が選んだテーマの場合は本人の積極性が高い、ということが言えますね」

 

牛田:「確かに通信教育のメニューを選ぶ時の方が研修のカリキュラムを見る時よりも選ぶ楽しさがあってテンションが高いかもしれません」

 

長谷川: 「まあ、一般的に人は他人に決められたことをやるよりも自分で決めた方が楽しいからね…。デメリットは進捗管理も選ぶテーマも本人任せになりやすいことですね。やるのもやらないのも本人の努力次第なもんで、通信教育は実はあまり修了率が高くない。通信教育の会社は全員がきちんと課題を出したら添削の手間でつぶれちゃう、なんて冗談があるくらいですから。しかもあまり仕事に関係ないテーマを選んでもらっても会社側にはメリットはそんなにないしね」

 

牛田:「80年代、企業がMBAに人を送り込むとその人の意識が変わってっしまって、そこで知り合った人の会社に引き抜かれたり、急に『新しいことに挑戦したい』とか言って辞めちゃうことがあったって、こないだ長谷川さん仰ってましたね」

 

長谷川: 「あ、それは意外にデメリットの究極の形かもしれませんねぇ。MBAだとコストもバカにならないだろうしね」

 

牛田:「ここでもやっぱりどういう能力を身に着けてもらいたいのか?どうなってほしいのか?という教育の目的目標をきちんと設定し、そのうえでテーマとやり方を決めていくことが大事で基本になる、ってことですね」

 

長谷川: 「能力要件といわれるものがあります。一般的なのは『知識』『技術』『スタンス(意識や態度技能とする場合もある)』『行動習慣』っていう感じかな。この仕事をするこの位の層の社員にはこういう内容の知識、技術、スタンス、行動習慣を身につけてほしい、という要素を抽出して教育体系づくりが行われています。それに合わせてどういう方法や手段でやるか?というツールを考えて人材育成計画はできているんだよ」

 

牛田:「そう考えると自己啓発は本人の取り組み姿勢の影響が大きいから、どうしても補助的なポジションになりますよね。話が変わりますけど、私、例えば新入社員研修でマナーを教わったからもうそれでいいや、って思っていました。だから営業研修にマナーの項目があったのを見た時には『やったのに何でまた?』と思ってましたし、通信教育ではマナー教育は要らないんじゃないかと思っていました。でも学ぶテーマには『深さ』も『幅』も『大きさ』も『重さ』もあるんですよね」

 

長谷川: 「例えばマナーというテーマを取り上げても『知識』『技術』『スタンス』『行動習慣』で整理してみたり、予習か復習か、位置づけを整理するのが重要ですね。さらに言えば業種業態やお客様によっても求められるマナーのレベルはそれぞれ違ってきますしね。高いレベルでのスキル習得には基礎理解と実践が大事で、場合によってはビデオ教材のような形でフォローできるようにうちの会社では制度を設計しています」

 

牛田:「『知識』『技術』『スタンス』『行動習慣』という風に整理すると、それぞれやり方と身につけるものの相性ってありそうですよね。どんなやり方が良いんでしょうか?」

 

長谷川:「いやー、えらく抽象的な話題ですねえ。私の考えでいいのなら、スキルを習得するには日々OJTの中で実践するのが一番いいやり方です。まさに経験に勝るものなし、という世界ですね。知識習得であれば書籍やカタログを読み込む、eラーニングなどの手段があります。これは自分のペースでできますよね。そして、スキル、知識だけじゃなくてスタンスや方針の理解、意識といったところまで視野に入れると研修会や勉強会という方法が考えられます。ただ、人のスタンスとか意識はそう簡単に変わるものじゃないから、組織的に取り組む運動やイベント等の活用も視野に入れてやっているというのが実態ですね」

 

牛田:「なるほど~。『チームワークでこの難局を乗り越えよう』というスローガンを掲げるのも記念式典とか運動会を開催するのも『意識を変えるための施策』といえる、ってことですね」

 

長谷川:「その通りです。だから人事部はそういうイベントの時にも細心の注意を払わないとね。ああいう時に緊張するのは『役員が怖いから』だけじゃなくて緊張感を持つことで記憶に残す、っていう意味もあると思うんだよね」

 

ポイント!:人材開発施策はそれぞれの特徴を理解して使い分けることが大事!

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