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Ⅰ-1-4 企業教育の目的は「対応策」だったり「予防策」だったりする

Ⅰ-1-4 企業教育の目的は「対応策」だったり「予防策」だったりする

牛田:「先程の『管理職研修って多い』というお話に戻ると、つまりそれだけ管理職は期待されているし、勉強しないといけない。だから会社側がその機会を用意する、ということになりますね」

 

長谷川: 「そうなんですよ。やっぱり企業の中で管理職に期待される役割は大きいんです。管理職の研修でも管理職の役割論やマネジメントのテーマを中心とした階層教育として行う『新任管理職研修』と、例えば営業の管理職がやる職能教育としての『営業管理職クレーム対策研修』では全然意味づけや内容が違うよね」

 

牛田:「なんか『営業管理職コンプライアンス研修』はうちの部署の人達が受講してもあんまりピンとこないかもしれないですね」

 

長谷川: 「この研修はエリアごとの開催だから、すごく込み入った話をするんだ。同じ会社でもエリアによって状況が違うから、事務局はオブザーブしていると本当に勉強になるし、このご時世みんなコンプライアンスエラーには敏感だから予防のために必死になる。業務プロセスの改善につながる話も出てくることが多くて、結構白熱していい研修なんだよ。こういったエリア開催のものや、職場ごと、部門ごとの研修開催のものをファミリートレーニングとも呼びます」

 

牛田:「他にも管理職対象の『働き方改革研修』『メンタルヘルス研修(ライン)』なんてのもあるんですね」

 

長谷川: 「こういうテーマはうちの会社では『課題対応研修』と呼んでいます。その時々の会社が置かれた状況によってやる研修、っていうイメージだね。例えば今年はやらないけど『女性活躍推進研修』はここ数年取り組んでいましたね」

 

牛田:「なるほど、『対応策』的にある程度課題が解決したり、成果が定着したらやらなくなる研修もあれば『必要だから』『予防策として』ずっと取り組むべきテーマもある、ということなんですね」

 

長谷川: 「その通り。一回やって理解してもらえれば済む話もあれば、分かっているとしてもしつこく何回も伝えなければならないメッセージもある。そこに優先順位や予算が関連してきて計画ができている訳です。会社の理念教育や生産現場、工場の安全教育、もっと言うと階層教育のテーマやコンプライアンスみたいなテーマは予防策で『しつこく何回も』の意味合いが強い。こういうテーマは受講生に飽きないで聞いてほしいから難しいテーマだよね。その他のトレンドや課題対応のテーマはやや対応策的になりやすいかもしれない。職能教育は階層で受講生を整理していくと階層教育みたいな形になることも多いですね。色々な事情があるから一概には言い切れないですけどね」

 

牛田:「働き方改革と捉えるとある程度時期的なテーマかもしれないけど、生産性の向上と捉えるとそれは企業の永遠のテーマだったりしますね。どのタイミング、どういう企画趣旨で、どういう文脈でやるかは大事なんですね」

 

長谷川: 「なかなか鋭いね。だから企画する人事の責任は大きいし、本質的な、大きな目的を見失ってはいけないんです。時々『研修の効果を最大化するためにはゲームで体験学習を』ということを強く打ち出しているところをみます。研修ゲームの効果自体は良いものでしょう。私は否定しません。でも、『研修ゲーム』は目的や目標ではなくあくまで手段の話です。目的や目標への認識なくして手段に振り回されるのは本末転倒だよね。他の視点で言えば、例えばエンタメ性とか研修の受講生ウケが良かったか悪かったかも重要でそれは否定しない。だけど、譲れない本質とかキーメッセージって何でしたっけ?何のためにやってるの?っていうことは企画する我々は忘れちゃいけないことなんだよ。ポジティブな要素はうまく両立させてほしいけどね」

 

牛田:「いわゆる手段の目的化のお話ですね。策を策として機能させるためには本質をきちんとつかんで離れないことが大事ですよね」

 

長谷川:「愚痴っぽくなっちゃうけど、結構研修アンケートに単純に講師の話が面白いとかつまらないとか書いちゃう人っています。このテーマが面白いかつまらないか、じゃなくて大事かそうじゃないか、仕事の役に立ちそうかどうかが本当は知りたいんだけどね。そういった手段の目的化につながる話は実は意外と多いんだよ…。今日は長くなったのでこれ位にしましょう。次回は教育を企画する際の基本的な考え方についてお話をしますね」

 

牛田:「また次回もよろしくお願いします!」

 

ポイント!:人材育成実施の際にはタイミングと企画の趣旨、文脈に注意を払うべし!

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