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Ⅰ-2 「人材育成企画の基礎知識を理解する」②

Ⅰ-2-1 企業教育の3本柱②

 

長谷川:「次にOff JTですけど、これは研修とか商品勉強会みたいなのがメインかな。商品勉強会はOff JTじゃなくて普通に仕事だ、っていう意見もありますけど」

 

牛田:「例えば商品の知識を身に付けたいとしたら、勉強会以外にも、例えばカタログを読むのもeラーニングで勉強するのも手段としてはありますよね」

 

長谷川:「そうですね。基本的にOff JTは手間、暇、コストがかかる。だから、逆に言えばわざわざコストをかけるからには、高い効果あらしめるための工夫というものが必要になります。例えば研修なら研修じゃないとできないことをやるために企画/運営側も目的や意図を強く意識する必要がある。受講生、参加者もそれを理解して参加してもらうと効果が上がりやすくなりますね」

 

牛田:「研修の話になりましたが、研修じゃないとできないことって何でしょう?」

 

長谷川:「例えばグループ討議や個人やグループでのワーク、ロールプレイングみたいな体験は研修でないとできないことです。商品の知識を身に付けるのはカタログからでもできるけど、『どうやって売るか』について成功体験を共有したりロールプイングをしたりできるのも研修の良さであるし、強みですね。こういう話って『会議』とはまた別のアプローチで重要だと思うんですよね」

 

牛田:「確かに、営業の仕事で言うと商談のスキルとか名刺交換とか電話応対ってテキスト読むだけじゃなくてトレーニングで実践しないとちゃんとは身につかないですよね」

 

長谷川:「普段のやり方を見直したり、マンネリを防ぐために専門家や外部の意見、アドバイスを聞いたり、普段の仕事の延長線上ではないことを考えたりできるのも研修の価値と言えますね。そういう時にはやっぱり時間を取って、場所を変えて実施することに意義があると思います。あと、意外と『社内の人間関係構築』なんてのもバカには出来ない研修の効果の一つかもしれない。新入社員の同期同士が仲がいいのは同い年、同じタイミングで入社して、新入社員研修で顔を合わせている時間が長かったからですよね」

 

牛田:「なるほど~。ところで研修はいいことがたくさんあるように聞こえますけど、デメリットってないんですか?私達自身が研修会社のコラム内の架空存在だから良いことばっかり言わされているんでしょうか?」

 

長谷川:「メタ発言はやめなさいって…。研修を含むOff JTの手段としてのデメリット、というか注意点はさっきも言いましたけどとにかく『手間、費用がかかること』です。日程を決めてメンバーがその日に予定を調整するのは結構大変だし、時間的な拘束が発生します。研修中は仕事から離れないといけない。合宿形式にすれば宿泊費だってかかるし研修会場だって会社の会議室以外を使えばお金がかかります。外注に出すと講師報酬もかかる。受講生の貴重な時間と、その時間の中から生まれている会社の貴重な予算を預かるからには我々はきちんと企画して、充実した良い内容の研修をやらないと罪が重いんですよ」

 

牛田:「なるほど、研修をやるのは思った以上に手間暇かかるんですね。受講生を納得、満足させないといけない、となるとプレッシャーかかりますね~」

 

長谷川:「とはいえ、企業の抱えている課題に対しての打ち手として、研修は良い手段だと思います。ちゃんと工夫したりカスタマイズしたりして効果あらしめることができれば、ですけどね。人が集まる口実を作れますし、そこで会社が伝えたい重要なメッセージを伝えることができますよね。日常業務をしている中だと見えにくい問題、放置したら問題になるかもしれない話題、話し合ってほしいテーマ等々を机上にのせる良いきっかけを積極的に仕掛けることができます。この『積極的に』『仕掛けられる』ことがマネジメントの観点だとすごく大事ですよ。また、ある意味では受講生の実態を観察するチャンスでもある。…まあ、研修を良く言ってしまうのは、僕らは研修会社のコラム内の架空存在だからですね」

 

牛田: 「自分で認めちゃいましたね!」

 

ポイント!:Off J Tを高く効果あらしめるためには工夫が要る!

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