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☆リフォームにおけるCX戦略とCX研修

リフォーム事業にCX(顧客体験)の考え方を持ち込む意味は、「リフォームは建物や設備をつくる仕事」なのに、実際は『人の期待と感情を扱う仕事』の色彩が近年、非常に強くなっているというところにあります。

もう一つには、事業を取り巻く市場環境や競争環境が大変厳しくなっており、生き残り戦略の重要な位置づけにあるということです。
CXで注視することとして、「CSでお客様の満足はつくれても、選ばれ続ける理由にはならない」という考え方がベースにあるということです。
技術や価格だけではなく「信頼」「人」「体験」が競争に勝つ重要な要素になっているからです。

 

1.CXとは何か

CXとは、Customer Experience(カスタマーエクスペリエンス)の略で、「顧客体験」と訳されます。
顧客が商品やサービスを認知してから購入、利用、そしてその後のサポートに至るまでの一連の体験全体を指します。
単に商品の機能や価格だけでなく、顧客が感じる感情的な満足度や印象も含めた「体験を重視する考え方」です。

 

2.CXが生まれた理由

①顧客が満足しても、また買うとは限らない
顧客が「満足」と回答しても、その後に競合に乗り換える顧客は多いという現実があります。これがCSの限界という考え方です。

→CXの視点を持ち込むと
「また購入したい」「紹介したい」と思う感情的な絆をつくることが求められています。CX戦略においてNPS(推奨度指標)が注目されている理由がここにあります。

②競合とのサービスの同質化
品質やスピード、価格はどこも改善してきており、従来は差別化する要素であったものが差別化しにくくなってきています。
「約束を守る」ことは大切なことですが、これだけでは競合との差がなくなってきており、これがCSの限界といわれる2つ目の理由です。

→CXの視点を持ち込むと
顧客が「とても気持ち良かった」「自分の思いや価値観に合う」と感じる体験こそが差別化要因になるのです。

③SNS・口コミ時代の到来
顧客満足度はアンケート上の数値にとどまりやすい傾向があります。

→CXの視点で見ると
良い体験はSNSやクチコミで拡散し、新規顧客を呼ぶ大きな要因になります。
ただし、悪い体験も拡散されるため「体験全体の設計(戦略)」が不可欠になります。

④顧客との接点が多様化している
従来は「商品、対応、サービス」などで満足度を測ることができました。
しかし今は「Web検索 → 見積依頼 → LINE連絡 → 現場対応 → アフター」というように顧客との接点が多岐にわたっています。

→CXの視点から考えると
顧客の最初の検索から出会い、そしてリピート・紹介までの一連の体験を 設計・管理することで、再顧客化につなげることができます。

 

3.リフォームにおけるCX戦略例

リフォーム会社のCX戦略の取り組み例を見てみましょう

①「お客様が相談しやすく、選びやすく、安心できる体験を得ることができる」というCXを創造

A社
■体験型ショールーム × 地域密着
 店内には実物大のモデルルームを豊富に設置し、お客様が暮らしのイメージを 
 リアルに体感できる環境を構築している
 地域に根差した接点を持つことで、地元のお客様との信頼構築を可能に
 している

■情報提供の充実 × お客様理解
 「リフォームの流れ」「部位別費用」「メンテナンス時期」など、お客様が知りたい情報を  
 オウンドメディア(コラム・FAQ等)で積極的に発信している

■オンライン相談対応 × アフターサービス
 対応エリア外でも、Zoomなどを活用したオンライン相談を導入し、距離に関係なく相談
 可能な体制を整えている
 引き渡し後は最大10年保証の発行と、定期点検・メンテナンス体制を整えており、引渡し
 後も安心して継続利用できる仕組みを提供している

 

②「お客様の暮らしの価値を引き出し、一緒になって未来の暮らしを創造し続けるという姿勢」でCXを創造

B社
■対話 × デザイン × 空間体験

 お客様と丁寧に対話し、ライフスタイルや暮らしの理想を汲み取る姿勢を基本に 「くら
 しをカタチに」で、生活者の想いを尊重した提案力を発揮している
 ショールームには、家具や雑貨、モデルルームが設置され、空間そのものを体験しなが
 ら暮らしの未来を想像できるようにしている

■地域接点 × ライフイベント共創
 エリアに根ざし、「地域のライフスタイル応援企業」として幅広い接点を持ち続ける取り 
 組みをしている
 定期的な展示会、セミナー、ワークショップ等の企画で、暮らしに彩りを加えるきっか
 けを提供している

■相談しやすさ × 信頼構築
 アフターサービス会員制度を設け、入会金・年会費無料で継続的にお客様と接点を保つ
 仕組を導入している
 コンシェルで、希望に応じて建築家やインテリアデザイナーとのマッチングを行い、プロ
 フェッショナルな相談対応を可能にしている

 

③「即時に、安心でき、誠実に寄り添い、長く頼れる存在」というCXを創造

C社
■地域密着 × 緊急対応力
 所在地近郊に限定した営業エリアで、地域に根差し迅速対応を実現している

■高度な専門性 × 分かりやすさ
 住宅設備や耐震、福祉対応の資格を多数持つスタッフが在籍し、高品質な提案を可能に
 している

■無料診断 × 誠実な価格設計
 屋根・外壁などの住まい診断を無料で提供し、気軽に相談可能な仕組みを導入している

■アフターサービス × お客様接点の継続
 1ヶ月・3ヶ月・半年・1年と定期点検を実施し、最長10年保証で安心感を継続提供している

 

4.CXに直結するスタッフの対応

お客様体験の核として「自社のスタッフの対応」があります。CXに直結する人の振る舞い」が徹底されていなければなりません。

リフォームにおいては、4つのことに着目する必要があります。

①塩対応は禁止
契約前の問い合わせ、施工中の質問、お引き渡し後の連絡などで「冷たさ」をみせないことが大切です。

②一人ひとりにパーソナライズ
お客様のことをよく知り、家族構成や生活習慣に触れた言葉をかけることで親密関係を築きます。

③先読み行動
施工法や工期に対する不安、施工中の不安、近隣への配慮など、お客様が口に出す前にご案内することが重要です。

④ブランドの世界観を守る
「安心」「誠実」「丁寧」など会社が掲げるメッセージと一致する対応をスタッフ全員で徹底する必要があります。

 

5.リフォーム事業に焦点を当てた研修プログラム

 

①『リフォーム事業の視点でCX戦略を考える』(1日/半日コース)

〔GR〕グループディスカッション、グループ演習/〔RP〕ロールプレイング

カリキュラム 内容/ポイント

Ⅰ 開講/オリエンテーション

 

Ⅱ CXとは何かを理解する

・CXの必要性

・CXが生まれた理由

・異業種のCX戦略と成功例

・リフォーム会社のCX戦略例

・〔GR〕自社のCX戦略について考える

 

Ⅲ リフォームにおけるCX戦略

 ・CX戦略の基本ストーリー

  (契約前―施工中―お引き渡し時―アフター)

 ・CXレベルの活動をつかむ

・契約前活動『ワクワクと安心を両立させる』

・〔GR〕契約前活動の点検

・施工中活動『透明性と参画感を提供する』

  〔GR〕施工中活動の点検

・お引き渡し時・アフター活動『安全・安心・

 快適な生活への寄り添い』

  ・〔GR〕お引き渡し時・アフター活動の点検

 

まとめ/閉講

 

 

CXの意味や必要性、リフォーム会社に求められる意味などを理解します

 

 

 

 

 

CX戦略の基本ストーリーを理解し、基本活動に照らして、CXレベルの活動とは何かを具体化します

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

②『CXにつながるための現場対応のヒントをつかむ』(1日/半日コース)

〔GR〕グループディスカッション、グループ演習/〔RP〕ロールプレイング

カリキュラム 内容/ポイント

Ⅰ 開講/オリエンテーション

 

Ⅱ リフォーム業はリピート事業

 ・ファン客づくりのための3つの必須行動

 ・優良リフォーム会社になるための4大要素

 ・私たちは本当にお客様の満足をつくり出せているか

 

Ⅲ CX(カスタマーエクスペリエンス)を考える

 ・CXとは

 ・お客様が感動する5つの瞬間

 

Ⅳ CXでお客様の感動体験を生み出す活動ポイント

・〔GR〕お客様との出会いと提案活動

・〔GR〕工事中の活動

・〔GR〕お引き渡し時の活動

・〔GR〕アフターフォロー活動

 

まとめ/閉講

 

 

 

 

 

リフォーム事業におけるCXの考え方の必要性を理解します

 

 

リフォーム活動の流れに照らしてCXを生み出す活動のポイントを明確化します

 

 

 

 

6.リフォームにおけるCXは『現場の当り前を磨くこと』

リフォーム工事の「スピード」「コスト優先」で「お客様との対話」「説明」「マナー」「フォロー」が疎かになると、仕上がりが良くても満足にはつながりません。場合によっては不満が顕在化します。

工事監督や職人さんのスキルやモラルはもちろん、人間関係・情報共有の仕組みが整っていないと、CXは継続できません。

さらに施工後の保証やメンテナンスが形式的になり、実質的な「長期フォロー」が機能しないと、お客様の安心感を損ってしまい、満足どころの話ではなくなってしまいます。

こう考えていくと『CX=現場の当たり前を磨くこと』と考えるのが適切だということができます。

・CXをリフォームに持ち込む、というのは「特別なサービス」を意味するのではなく、「丁寧な対応」「お客様の安心」「信頼」「将来への配慮」を、現場の当たり前にするということです。

特に「長期サポート」や「家と暮らしの価値維持」を理念とする企業では、施工品質+人としての対応(マナー、コミュニケーション、説明責任)がCXの核になるはずです。

工事監督・職人さんには、『顧客の家を自分の家のように扱う意識』が、会社には、それを支える仕組み(窓口一本化、見える化、フォロー体制、記録管理)が重要になります。

 

 

 

 

 

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