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人材育成資料室

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  • 10月の人事で20名の部下を持つ営業部長に任命されました。1か月が終わり、出席する会議と、提出する書類が増えたことは実感していますが、これが部長としての仕事ではないことは理解しています。営業部長の仕事について具体的なアドバイスをお願いします。(電子部品商社 O.Sさま)

    辞令交付の時に具体的に「あなたの部長としての仕事は○○と○○です。頑張ってください」と言ってくれれば楽なのですが、現実はそうではないようですね。

    具体的な仕事内容を考える場合、会社の中での「期待される役割」から「自分は何をすべきなのか?」を整理して考えることが大切です。

    営業部長ですから、「目標数字を達成すること」が期待の中心ですが、仮にあなたが所属している会社の社歴が浅い場合は、市場の開拓も「期待される役割」になると思います。

    また、営業部が10も20もある会社と2つだけの会社とでは「期待される役割」は当然違いが出ます。また、経営方針や中期経営計画なども役割を考える場合重要な要素です。

     

    そこで、営業部長としての「期待」を整理する場合、仕事上の関係者を自分中心に社内・社外すべて書き出してみてください。そして、関係者からの期待を「『何を』『なぜ』期待されているか」具体的にします。その際、具体的に表現できない関係者が出てくることがありますが、それは日常のコミュニケーションが少ない場合が多いようです。昇格は良い機会ですので、ご自分からコミュニケーションをとってください。

    関係者からの期待は1つだけでは無いので、思いつく限り書き出し、分類整理します。

    次に、「整理された期待」に応える手段を「状況やタイミング」と「何をする」の観点で書き出します。この手順で「期待される役割」と「自分は何をすべきなのか」が明確になります。

     

    例えばこのようになります。

    ◇「期待されていること」

    誰から・・・・営業本部長から

    何を・・・・・今月の見込み数字と次月の売上予測

    なぜ・・・・・経営会議にて経営判断するため

    ◇「状況やタイミング」

    毎月の部長会議の報告で

    ◇「何をする」

    報告書式に記入して報告

     

    「期待されていること」は先ほど述べたように会社の状況により変わるので、そこをしっかり考慮することで「何を」「なぜ」が具体的になります。「何を」「なぜ」を書き出すことで、「何をする」の質やレベルがより明確になります。

    上記の例の場合、経営者が聞いたとき、納得できるレベルで本部長から情報が提供されなければ、貴方の部長としての評価が下がる、ということです。

     

    このように関係者からの期待の分析を行い、それに対する役割を整理したうえで、以下にあげる基本職務を遂行してください。

     

    《営業部長の基本職務》

    ◇目標設定と計画に関して

    ①  市場の分析と対象市場の選定

    ②  販売目標の設定と戦略の策定

    ③  販売経費、取引条件の策定

    ④  販売実行計画の策定

    ◇組織化に関して

    ⑤  販売ルートの策定

    ⑥  テリトリーの決定と販売組織の編成

    ⑦  セールス要員の採用・教育・育成

    ◇活動管理に関して

    ⑧  市場と見込み客管理

    ⑨  訪問活動の管理

    ⑩  受注促進

    ⑪  士気の高揚

    ⑫  受注処理・信用調査・納品・回収業務

    ◇成果の管理に関して

    ⑬  売上実績の集計と報告

    ⑭  債権と在庫の管理

    ⑮  クレームの処理

    ⑯  セールス情報の収集と処理

    ⑰  顧客情報の管理

    ⑱  セールスの業務分析と管理

    ◇調整に関して

    ⑲  セールス会議の開催と参加

    ⑳  他部門との調整と対外折衝

    その他

     

    市場環境が厳しい状況で営業部長に昇格されたO.Sさん、ご自分を鍛え上げる絶好のチャンスです。ぜひ頑張ってください。

  • 一人の新人の教育主任として、4月から週1回(現場配属後は月1回)の面談を実施していますが、ここ最近の様子に違和感を覚えます。以前は本当に素直な感じで面談が終わった後もニコニコしていたのですが、最近は「頑張ります」の言葉に気持ちが入っていないようです。私なりに探ってみたものの、直接的な原因がつかめません。以前のような素直なやる気を前面に出してやりたいのですが…アドバイスをお願いします。(悩める教育主任H.Rさま)

    1ご相談の内容から判断して、貴方の様な教育主任に指導される新人の方は幸せですね。新人に対する気配りや洞察など、愛情を持って接しておられることが伝わります。人のやる気や動機づけに関して、今もよく引用されるのはアブラハム・マズロー(アメリカ心理学者:1908年~1970年)の『欲求階層説』があります。学説としてはいろいろと批判もありますが、「人は満たされない欲求を満たすことに動機づけられる。あるいは、人は自分が感じる欲求を満たそうとして行動する。」ことは大きく間違っていないようです。

    マズローの欲求階層説を引用して考えると、一般的に新入社員の場合、「会社に慣れたい、先輩や同期に仲間として認められたいという欲求(社会的欲求)」が強いようです。また、自身にとって初めての経験が多く、それを覚えたり、初めてやったことを評価されたりして(自我の欲求)動機づけられる機会が多いようです。これらは比較的単純なレベルの要素だと言えます。入社当時の会社の期待も「早く職場に慣れてほしい、仕事を覚えてほしい」が中心で、新人を取り巻く「環境の期待と支援体制」と「新人個人の欲求」が結びつき易い時期と言えます。

    しかし、職場に配属され、本格的に仕事を覚える時期になると、会社の期待は「自主性を持って取り組んで欲しい」、不十分さに対しては「このくらいのことも出来ないのか?」に変化し、入社当時のように注目を浴びない、評価されない、あるいは仕事で叱られる、というような状況が発生します。

    この時期に元気がなくなる新人が多いのは、「環境の期待の変化と支援体制の変化」に戸惑いを覚えるためです。加えて、彼が今まで動機づけられていた「仲間として認められたい」「自分がやったことを評価されたい」といった要素が、「仲間にはなったけれど、もっと深い運命共同体のような仲間が欲しい(部活で一緒だったような仲間)」や「自分がやったことが、メンバーの中でブームのようになって欲しい」など、その“質”に変化が見られるようになり、単純には動機づけられにくくなる時期が重なることも原因にあるようです。

    また、この時期は新入社員も「こんなはずじゃなかった」と悩んでいます。幸いH.Rさんと新人の信頼関係は良好だと判断します。(こんなに心配しておられることは本人にも伝わっています) そこで、彼が今「どんなことに戸惑いを感じているのか、何をしたいのか、して欲しいのか?」を彼の言葉から聞き取ってください。

    彼が最近「大事にしているもの」は何か?あるいは、不満や要望、愚痴は何か?日常の業務から少し離れてみるのもよいでしょう。彼からの回答は漠然としたものであってもかまいません。それらの言葉をもとにして、彼が「価値」と感じることを一緒に話しましょう。そしてそれは仕事を通じ、仲間と一緒でも手に入れることができることを話しましょう。貴方の経験でもOKです。

    そうして、具体的な活動のヒントを与えてください。貴方が彼のことを「しっかり見ているよ」と伝えてください。あなたの優しさと新人君の頑張りにエールを送ります。

  • 住宅設備メーカーのCS課長です。メンテナンスや調整、リフォーム工事時のお客様満足度がなかなか上がりません。マニュアルを拡充して、関係者に伝え、指導しているので、理解し行動してくれていると思うのですが…(H.Nさま)

    近年のCS向上に関する問題意識は非常に高まりをみせ、その取り組みも活発化してきているように感じます。お問い合わせの業種などでは「お客様は神様ではない!」と言われることもあります。その意味は、神様は慈悲の心で大らかにみてくれるが、人(お客様)は本人の要求や期待に応えることができないと決してOKとしてくれない、ということです。そうした背景もあっての、CS向上への積極的取り組みの中での悩みのようです。
    ここではマニュアル行動とお客様の満足度という観点に絞って考えてみましょう。

    結論は「マニュアル通りの行動をとるだけではお客様の満足度は高まらないということを知る必要がある」ということです。

    訪問時のマニュアルの基本は行動面と折衝面で構成されています。このマニュアル活用に対しては二つのスタイルがあります。

    一つは「マニュアル通りに行動する」というスタイルです。極端に言えばマニュアルに書かれていることに対して寸分の狂いもなく行動するということです。テレビドラマや映画でもよく見る飛行機の離着陸前のチェック、身近なところではパソコンのトラブル発生時の復旧手順などです。生産現場や危険作業時の作業手順の遵守などもこの領域に入るでしょう。

    二つ目は「マニュアルに沿って行動するが、場面場面での判断は当人にゆだねられ、適切な対応が求められる」というスタイルです。つまり、マニュアルについての説明と指示だけでは期待行動に結びつきにくいということです。ご質問のケースはこちらに該当することは容易に理解していただけると思います。また相手が人である以上、マニュアル通りに事が運ばないことも多々あるでしょう。

    このことが理解できると、マニュアルの拡充以外にもう一つ二つの手立てが必要になってきます。例えば、
    ・CSマインドがあるか(お客様の満足度の向上と自分の仕事の関係性がきちんと認識されているか)
    ・プロフェッショナルマインドがあるか(お客様の喜びが自分の喜びとして感じられるか)
    ・ふれあい場面における基本行動ができているか(エチケット・マナーの基本ができているか)
    ・お客様とのコミュニケーションが取れているか(説明、質問への回答など適切なコミュニケ―ションができているか)
    などです。

    これらの内容はもちろんマニュアルに明示してあると思いますが、お客様や場面の数だけ対応方法があるとも言われるCSにおいては、頭で理解するレベルでは不十分な場合が多いですよね。やはり実践や訓練をすることが欠かせないということです。体験・体感して「やればできる」という自信を付けさせていくことで、本当に身につきますし、それが経験値として積み上げられて現場での柔軟な対応力を生み出すことにつながっていきます。

    現場第一線の人たちは忙しいから訓練などで集めにくいという声が聞こえてきそうですが、不十分な行動でお客様から苦情やクレームをいただき、その処置に走り回って貴重な時間とお金の損失を生むこと、さらに評判を落として「二度とあそことは付き合わない」といった機会ロスを生むことを考えれば、今手を打たなければならいということも明白になってくるのではないでしょうか。

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