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9.マーケティング戦略立案における主要な考え方①

「8.マーケティング戦略の立案スキルを習得するために」では主に営業現場で取り組む際に必要なスキルを高めるために必要な視点でまとめてきました。ここでは、視野を拡大して、マーケティング戦略を考える際に持っておきたい基本的な考え方をご紹介します。

 

(1)マイケル・E・ポーターの3つの競争戦略

基本戦略とは、企業が属する業界の中でどういうポジションをとって、どう戦っていくのかという競争地位を選択することであり、それは競争の幅と競争優位の選択によって決定されます。
具体的には、コストリーダーシップ戦略、差別化戦略、集中化戦略の3つがあります。

競争上のポジショニングは、基本的にはふたつしかありません。
他社よりもローコスト地位をとるか、デザインや品質といった差別的な優位性を持つか、ということのふたつです。
これは、顧客の立場からみると、より安くものを提供するか、より差別的な価値を提供するかの選択になります。
そして、どちらを提供するにしても、競争相手よりもターゲットを広く取るかあるいは狭く取るか、つまり競争の幅をどうとるかを考える必要があります。

そうすると基本的には3つの戦略が出てきます。それが①コストリーダーシップ戦略、②差別化戦略、③集中化戦略 です。

 

①コストリーダーシップ戦略

他の競合先よりも低価格で商品やサービスを提供する戦略のこと。
これにより、新規参入業者に対しては低コストという参入障壁、競争他社に対しては平均以上の収益を生むことができるなど競争要因から身を守ることが出来ます。
ただし、この戦略の実現のためには技術力で他に勝ることや、市場で大きなシェアを獲得することなど多くの困難を乗り越えなくてはなりません。
 

②差別化戦略

自社の商品やサービスを業界内で独自のポジションにおく戦略のこと。
これは自社のブランドが顧客に支持されるという意味も持ちます。
この戦略により、競争他社との競争を回避することも出来るほか、高マージンを得ることで供給業者への交渉力も身につけることが出来ます。
 

③集中化戦略

上記の差別化戦略、もしくはコストリーダーシップ戦略をあるセグメントに対してのみ経営資源を集中させる戦略のこと。
ただし、集中化は市場を絞り込むことでもあるので、絞り込んでも収益が得られるセグメントかどうかということに注意しなくてはなりません。

マイケル・E・ポーターはこれらの戦略のいずれかに企業は集中し、一貫性を保つことが必要であると説いています。またコストリーダーシップ戦略を保つための技術力に関わる設備投資など、それぞれの戦略に伴うリスクも十分に認識する必要があるとしています。

 

 

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