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Ⅴクレーム初期対応の注意点

◆ケーススタディ2

当方の主張が正しくても撤回可能ならば初期段階でお客様側に譲歩する

1. コンサルタントAが3年前から取引のあるお客様B社に値上げを一方的に通知し、即時に契約解除を求められたケース

① AはB社から当初交わした本契約に加え、本年度途中において前年にはない時間のかかる煩雑なZ業務を依頼されました。Aは滞りなく業務を遂行しB社はその成果に満足しました。

AはZ業務を本契約とは別の新たな契約と捉え、B社にメールで追加の年間報酬として80万円を請求する旨、通知しました。内容を要約すると次のとおりです。

 

本年度途中より新たにZ業務が加わりました。
本契約の報酬については以前ご契約のコンサルタントC氏が年間240万円のところ、半額の120万円にてお安く引き受けてまいりました。

ご依頼の業務が完了した段階で、報酬改定の事前の相談もせず、ご無理なお願いかと存じますが、本年度の年間報酬の請求金額を、本契約120万円と本年追加されたZ業務80万円を合算しました200万円とさせていただきたく、何卒お願い申し上げます。

ご同意いただければ請求書を週明けの月曜日に郵送いたします。

 

② B社側はこのメールを受け取ると憤慨しました。

確かにZ業務はプラスアルファでたいへんな仕事だったことは認める。しかし事前相談もない報酬値上げの通知は、ビジネスの信義に反するではないか。

しかもメールで一方的に通知するとは非常識も甚だしい。何回も仕事の打ち合わせをしてきたのだから、事前に報酬の改定を相談する機会はいくらでもあったじゃないか。

よし、そういう了見なら、当年度は要求どおり200万円を支払う。だけど、Aとの契約は本年度限りで終わりにする。他に知っているコンサルタントはいくらでもいるわけだし・・・。

 

B社は敢えて不信の心情を抑え、上の内容を紳士的なビジネスメールに換言し返信しました。また、その勢いで知人のコンサルタントに次年度のコンサル業務を受けてくれるかの打診の電話を入れました。

 

2. さてAはB社の返信メールを受けてどのような心理でどのように対応をしたのでしょうか。

(次回に続く)

 

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