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Ⅶ クレーム解決の成功のポイント・失敗のポイント

◆事例4 道路が汚れたまま帰ってしまって

ガス配管の埋設工事で、前日に雨が降っていたにもかかわらず道路部分に養生せずに車を出し入れしたため、道路を汚してしまいました。職人さんは軽く水をかけて清掃をしましたが、汚れが十分に落ちずそのままにして帰ってしまいました。
ずさんな道路清掃に腹を立てたお客様の竹下様は、翌日の9時過ぎに販売店に抗議の電話を入れました。

竹下様からお怒りの電話を受けた販売店の山根さんは、まずは電話口でお詫びし、すぐに対処することを約束しました。山根さんは当日のそれ以降の予定をすべてキャンセルし、ブラシとバケツを持って竹下様を訪問し、お詫びの後、すぐに道路の清掃に入りました。清掃中に工事店の社長も現場に現れ、お客様へのお詫びと道路清掃を手伝いました。清掃完了後、竹下様にも確認していただき、「これなら大丈夫。すぐに対応してもらってありがとう」とお礼の言葉もいただくことができました。

 

成功のポイント

山根さんが他の仕事をキャンセルし、最優先で駆けつけ対処したことが功を奏したと言っていいでしょう。すでに予定していた内容には重要案件も含まれていた可能性があります。この重要案件という「捉え方」「解釈」はどうしてもそちらを優先させる行動に結びついてしまうものです。もし、今の予定を優先させて竹下様への訪問を翌日、翌々日にしたとしたら… やはりお客様の怒りは相当大きなものになってしまっていたでしょう。これではクレームの解決は遠退いてしまいます。
今回の事例では工事店の社長も訪問し、お詫びと清掃対応をしたことも成功の大きな要素と言えるでしょう。

 

まとめ:クレーム対応は全ての業務に優先させて

クレーム対応は最優先事項のひとつであると考えてください。
一般的に不具合に遭遇したお客様の感情は、時間の経過と共に不安→不快→不満→怒りへと変化していきます。お客様の感情が怒りに達すると、元々のトラブルに加え、対応のまずさというダブルのクレーム内容に直面することになります。複雑化したクレームはその解決に多くの時間と労力を、場合によっては金銭負担を要します。結局その後の大切な業務に支障をきたしかねません。
また、こうしたケースでは、例えば他の人がクレーム対応する人の業務を一時的に担当するなど、組織力の発揮が求められる局面であるということも忘れてはなりません。

 

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