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【アンカード・インストラクション】

アンカード・インストラクションは、学んだことを現実に応用可能にしやすくするための学習手法のことである。
認知心理学者のジョン・ブランスフォードが考案した。
アンカード・インストラクションの「アンカー」は船の錨のことで、アンカード・インストラクションは「現実」「自分に意味のある文脈」に錨を下ろす学習法と定義づけることができる。

人がものを学ぶにあたっては「領域固有性」と呼ばれるものの存在が知られている。
領域固有性とはある状況や文脈で獲得した知識やノウハウ、プログラムが他の文脈や別の場面では応用できなくなってしまうことを指す。
例えば、平行四辺形の面積を求めよ、という問題①とA地点からB地点までの距離を出せ(使う公式自体は平行四辺形と同じもの)という問題②があったとする。
使う知識は同じでも問題①と問題②では正答率が違ってくる。
このように出題の仕方で正答率が違ってくるような現象、もっと言えば学習してその人に定着した内容が文脈に依存してしまうことを領域固有性という。
(ちなみに学んだことを他の分野に応用することを心理学用語では『転移』と呼ぶ)

学校の教育にしても企業の産業教育にしても、応用が利くこと、領域固有性を打破して学んだことを広く使いこなせることは言うまでもなくとても重要である。
しかし、学習内容はどうしても文脈と結びついてしまうものらしく、他の場面で応用するのは一般的に難しい。
そこで、ある程度複雑で抽象的な文脈の中で学んだことを現実的、具体的に「落とし込む」「当てはめる」ことを通して学ぶ手法としてアンカード・インストラクションが開発された。

アンカード・インストラクションの代表例として知られるのが「ジャスパー冒険物語シリーズ」というビデオ教材シリーズである。
ジャスパー冒険物語シリーズは、アメリカの小学校高学年から中学生を対象に、主に算数の問題解決力の習得支援として開発された。
例えば主人公のジャスパーが中古のクルーザーの広告を見つけ、その持ち主に立ち会って購入したところ、クルーザーのヘッドライトが壊れていた。
日没までに家に帰るためにはどうするべきか?のような形で物語が展開され、そこで算数を学んでいく、というものになっている。
アンカード・インストラクションは今後も企業教育/学校教育の授業設計方法として活用され続けることが期待されている。

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