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【ティール組織】

ティール組織とは、元マッキンゼーの経営コンサルタントだったフレデリック・ラルーが2014年の著書「Reinventing Organizations」で提唱した次世代型企業組織のモデル論である。
ティール組織では組織が一つの生命体に例えられる。
企業は株主や代表のものではなく、個々の社員に責任と意思決定機能があり、各社員の意識によって組織の目的達成が図られる。
ティール型の組織づくりがなされた暁には、「予算売り上げの目標設定」「定例会議」といった過去の企業には常識だったものが不要になると言われている。
ラルーによると、企業組織は下記のような形で進化していくもので、現在の多くの企業はオレンジ企業であるという。

企業がティール組織を目指すにあたって3つのポイントがあるとされている。
その3つのポイントは下記のようなものである。

1、セルフマネジメント(自主経営) 上司の指示ではなく、自ら目標を掲げて組織運営に関わる
2、ホールネス(全体性) 個々人の「ありのまま」「全人性」を尊重する
3、エボリューショナリーパーパス(進化する目的) 組織の存在目的を追求する

ティール組織はまだ実例が少なく、「荒唐無稽な組織論」「胡散臭い、思想が入りすぎ」という批判も少なくないため、賛否両論というのが現在の状況の説明として適切かと思われる。
その一方で現在の社会変化や企業組織への期待論やモチベーションの観点、現状の企業組織が持つ閉塞感を打破するもの、という視点で見ると確かに一つの方向性として示唆するものがあるのも事実である。
実際、著者のラルー自身もここまで受け入れられるとは思っていなかった節がある。
2019年の時点で世界中で35万部、日本で5万部売り上げた現状について「思ったよりも反響がよく、また社会への浸透が早いと思った」「日本の企業組織がこんなに熱心に取り組んでくれるとは思わなかった」と語っている。
また、著者自身も本や講演の中で「ORANGE組織がいきなりティール組織を目指すのは不可能である」「ティールには明確な構造がない」「徐々にティール組織を目指すプレティールの推奨」といった形で注釈を述べている。

ティール組織は今後多くの企業が目指すスタイルの一つとして注目されることが予想されるが、そうした組織を目指すにあたってどうやって上記の3つのポイントを担保してくかが問題となってくる。
「対話重視」「当事者意識の醸成」といったポイントが語られてはいるが、まだまだこれから研究されていく余地のある分野と言えるだろう。

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