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【サプライチェーン・マネジメント】

サプライチェーン・マネジメント(Supply chain management、略称SCM)は部品、原材料の調達/確保から生産や加工、流通、販売までの一連のプロセスと在庫管理や流通も含めたプロセスを合わせて複合的なシステムを構築し、適正に運営する経営マネジメント手法である。
「サプライチェーン・マネジメント」という言葉が出てくる前後段階については、マルク・レヴィンソン「物流の世界史(日本語版はダイヤモンド社、田辺希久子訳)」「コンテナ物語(日本語版は日経BP社、村井章子訳)」といった書籍が一般書なので分かりやすく、また比較的入手も容易である。
JIT方式やBTO方式等、製品の特徴によって色々な手法の研究も進んでいて、製造業ではSCMによるビジネスモデル構築は常識と言われている。

1983年、コンサルティング会社のブーズ・アレン・ハミルトンが使用したのが初出であるとされている。
1990年代後半以降、現在の「インバウンド(=自社内のリソースを活用して進めるプロセス)」と「アウトバウンド(=自社外のリソースを活用して進めるプロセス)」を区別して分析するのが一般的となった。
それまでは自社内またはグループ陣営内で上流と下流を分担して製品を作っていたが、経済の自由競争の進展や海運輸送コストの低価格化とともに、外部リソースの積極活用が効率化のカギを握るとしてより複雑なプロセスとなっていった経緯がある。
2000年代になってから、サプライチェーンはグローバル化し国外拠点も含めて拡がり、ますます複雑かつエンドユーザーの手元にものが届くまでの時間が長期化するようになった。

現在、サプライチェーン・マネジメントは地球規模で構築及び運営されるようになって、各国で専門分化及び相互依存化するようになっている。
しかし、コロナ禍やウクライナ問題等の国際情勢に起因するものの他にも大規模な気象災害や人手不足等、大きな障害となる出来事が立て続けに起こることで、サプライチェーン・マネジメントの歴史が始まって以来、大きな方向転換の時期を迎えていると言われている。

各国、各企業はリスクヘッジとリスク分散、保険をこれまで以上に視野に入れる必要が出てきている(2023年6月現在)。
日本でも食糧やエネルギー、多くの資源の自給自足率についてずっと課題として残ったままであるが、こうした問題は典型的な「企業一社ではどうにもならない問題」「コントロールできない問題」である。
今後もサプライチェーン・マネジメントについては企業環境を取り巻く国際情勢に大きく影響を受けるものとして、その動向を注視して分析する必要があるテーマを言えるだろう。

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