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【ファーム・スペシフィック・スキル】

ファーム・スペシフィック・スキルはポータブルスキル社会人基礎力ジェネリックスキルの反対に位置する言葉で、「その会社」「その組織」「その業界」でのみ有用なスキルのこと。
類義語に「アンポータブルスキル」がある。

ファーム・スペシフィック・スキルは「自社製品のプレゼンスキル」「社内人脈」「社内ハック」「イントラネットの使い方」「社内の根回し」「社内の調整能力」等が代表格である。
その会社で働く上では非常に重要視されるが転職すると役に立たないスキルであり、転職が当たり前になり、どこでも通用するスキルが大事と言われる今はあまりポジティブなニュアンスで用いられない。
これまで日本企業はメンバーシップ採用、終身雇用、年功序列とセットでファーム・スペシフィック・スキルを重要視してきたと言われているが、現在では「社内では元気な内弁慶」「働かないおじさん」の象徴のように捉えられている。

その一方で、ファーム・スペシフィック・スキルを軽視することで下記のような問題点も指摘されている。
・若い人達がファーム・スペシフィック・スキルを軽視するようになると上司や先輩を尊敬しなくなる
→上記の結果、上司やベテランが持っているものを若手に継承しようとしてもスムーズにいかない
→また、マネジメントが効きにくい状況の遠因となっている

・どこでも役に立つ、使えるスキルを追求すると結果的に個性的なスキルを持っている社員が育たなくなる

・そもそもファーム・スペシフィック・スキルとポータブルスキルはそれほどきれいに分類できるかどうか分からない

なぜ終身雇用は崩壊し、転職市場が活性化したのか?というところから考えると、「経済発展が鈍化して人件費の負担が重くなったため」「衰退産業から成長産業に人が流れるような状況を作りたい」といった経済界の事情が強く反映されている。
リクルート社の調査によると、今の日本の労働者は2022年の時点で6割の人に転職経験があることが分かった。
今後も転職者は増えていくのがベースのトレンドと思われているため、ファーム・スペシフィック・スキルの苦難は今後も続くと思われる。

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