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【コア・コンピタンス】

企業の競争力やニーズ対応力の源泉となっているもののこと。
ゲイリー・ハメルとC・K・プラハラードが1994年の著書『コア・コンピタンス経営』の中で紹介した。
経営学で長く意見が対立していた「ポジショニングが先か、保有能力(ケイパビリティ)が先か」という議論に対してゲイリー・ハメルは保有能力の中で重要なものを分析することが大事で、ポジショニングは後であるとした。

また、経営者は自社のコア・コンピタンスを分析したうえでその強みを生かして5年から10年先の未来の顧客や市場を開拓することが重要である、と説いた。
コア・コンピタンスは

1、他社からマネされにくいもの
2、顧客に価値を創出できるもの
3、ほかの事業への展開が可能であるもの

でなければならない。

このコア・コンピタンスは人材的なものでも保有技術でも販売チャネルの優位性といったようなものでもよいとされている。
例えばソニーであれば「小型化技術」、ホンダであれば「エンジン技術」、シャープであれば「液晶技術」というものがコア・コンピタンスのイメージである。

コア・コンピタンス論への批判の一つに「コア・コンピタンスだけでは企業の競争力の全容は説明できない」というものがある。
例えばソニーの小型化技術が高く評価されていることは間違いないが、その一方で「ブランドイメージ」や「ウォークマンに代表されるような先鋭的な商品を生み出す企業体質と顧客からの認知」「品質」「時代の気分」「社会環境への商品の適合」といった部分も間違いなくソニーの競争力に寄与しているため、「コア・コンピタンスだけでは企業の競争力の全容は説明できない」のである。
また現在、企業の未来の経営環境を予測するのは非常に難しくなっているので「正しい予測に基づいて分析したうえで未来の市場を開拓する」ことは現実的に難しくなってきている。

しかし、経営者だけでなく企業で働く人がコア・コンピタンスに対して認識している企業とそうではない企業ではその企業のブランドの力やイメージに間違いなく大きな影響が出ると考えられるため、経営者にとっては(直接的ではないかもしれないが)今でも十分に大切なコンセプトと言えるだろう。

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