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【フィリップ・コトラー(人名)】

フィリップ・コトラーは経営学者で、ノースウェスタン大学のケロッグ大学院教授。
「近代マーケティングの父」「マーケティングの神様」と呼ばれる存在で、それまで解り難かったマーケティングプロセスを体系化した功績で知られている。
コトラーによると戦略的マーケティングは

①調査
②STP(Segmentation、Targeting、Positioning)分析
③マーケティングミックス
④実施
⑤管理(Control)

の5つのプロセスを踏む、とされている。

また、コトラー自身はマーケティングミックスの代表的なフレームワークである4P(製品Product、価格Price、流通Place、プロモーションPromotion)分析にPublic opinion(世論)とPolitical power(政治力)を足した6P分析、またはPeople(人)、Processes(プロセス)、Physical evidence(物的証拠)を加えた7P分析を提唱している。
競争的マーケティング戦略の「リーダー」「チャレンジャー」「フォロワー」「ニッチャー」の4つの競争分類といったものも広く知られている。

コトラーは、マーケティングの守備範囲を営利企業のマーケティング活動だけでなく、美術館の資金調達や政治家の得票活動にまで広げた研究を行っていた。
また、マーケティングを単なる販促活動ではなく「生産物を処分するためのものではなく、顧客への価値を生み出す活動」「顧客の生活向上を支援する概念」「マーケティングの役割は、絶えず変化する人々のニーズを収益機会に転化すること」と位置づけていた。
これらの考え方はドラッカーが「企業の目的は顧客の創造である」「マーケティングの目的は販売を不要にすることである」とした企業経営の基本となる諸定義を引き継ぐものであり、コトラーを「マーケティング界のドラッカー」と評価する人もいる。
コトラーが世の中に提供したもので最も価値あるものは「マーケティングの価値と守備範囲を広げた」ことかもしれない。

近年も積極的な執筆活動を続けており、「マーケティング3.0」「マーケティング4.0」といった書籍を発表し、大きな反響を得ている。
コトラーが打ち出したコンセプトは社会に大きな影響を与えたものが多い。
その一方でその言説はマーケティングの実践の場から遠いものとして「マーケティングの『教科書の』神様」と批判する向きも一部に存在する。

三谷宏治「経営戦略全史」より引用 筆者が一部加筆

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