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【セールスイネーブルメント】

セールスイネーブルメントは、営業部署が継続的に成果を上げるために行う、営業組織の強化や最適化、標準化のための包括的な取り組みのことである。

営業の仕事は一般的に標準化も可視化も難しく、また営業力の強化のために必要なスキルやトレーニングに対する認識も一致しにくい。
また、多くの日系企業では人が一人育つのに必要な教育も色々な部門が分業の壁の中で行うため、実効を上げにくいだけでなく「誰が」「どういう営業教育を受けて」「どういう状況下で」「どう実践しているのか」「活用レベルはどうか」というチェックもあいまいになりやすい状況がある。
そこで、CRMSFAと人材開発、日常業務と管理職の指導を有機的に結びつけることで継続的/中長期的に営業力を強化する取り組みが必要であり、そうした背景から「セールスイネーブルメント=持続可能な営業人材育成の仕組み」が注目されるようになった、とされている。

セールスイネーブルメントの代表的な取組は、「(スライドの共有も含めた)セールスコンテンツの共有/充実」「教育・トレーニングプランの立案」「SFA/CRM/MAとの連携」の3つであると言われている。
また、専門性だけでなく汎用的なスキルも重要視するのがセールスイネーブルメントの重要ポイントであるとされている。

身もふたもないことを言えば、「組織横断的な動きが苦手」「そもそも、営業教育はあまりメスが入っていない、動きもスキルも可視化されていない」といった営業の課題は以前からのもので、そこに仕組やシステムを入れて体系化しようとしているという意味でセールスイネーブルメントは新しい概念や技法ではない。
「成功を収めた」「実績を上げた」とPRしている企業がIT系企業やコンサルティング系の企業に集中しているのも気になるところである。
多くの企業でSFA/CRMを代表とするITツールが有効活用されていない現状を見てIT系の企業がコンサルティング的な切り口で仕掛けた概念、と位置付けることができるのではないだろうか。

今後、セールスイネーブルメントがより日本企業に浸透していくためには、「上記の課題はなぜそういう状況になってしまうのか?」についての考察と、「なぜCRMやSFAは有効活用されないのか?」について自社なりの分析を行う必要があると思われる。
セールスイネーブルメントは、そういう意味では「浸透するから効果がある」のではなくて「導入しようとして現状を見直すから効果がある」ものなのかもしれない。

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