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【ゲームニクス】

ゲームニクスはゲームが人を夢中にさせるノウハウ、人を引き付ける要素を原則として整理したもの。
ゲームクリエイター、CMデザイナーのサイトウ・アキヒロ氏(現亜細亜大学教授)が提唱した。
尚、サイトウ・アキヒロ氏は任天堂のゲームの多数のディレクションに関わり、ハル研究所で元任天堂社長の岩田聡氏と仕事をしたりファミコン通信の立ち上げに関わったり等、テレビゲームの黎明期に活躍していた人物である。
近い概念にゲーミフィケーションがあるのだが、ゲーミフィケーションがイベントや経営、業務管理にゲーム性を取り入れようとするのに対して、ゲームニクスはゲームによりユーザーインターフェースや操作性、ユーザビリティ等人がどう触れるかのところに重点が置かれているところに違いがある。

ゲームニクスの目的としては

①マニュアルがなくても、直観的、本能的に理解し、操作できるようにすること
②複雑な内容でもストレスなく理解させ、自然と段階的に学習できるようにすること

のためのものとされている。

また、4つの原則として

第一原則:直観的なユーザーインターフェース(=使いやすさの追求)
第二原則:マニュアルなしでルールを理解してもらう(=何をすればいいのか迷わない仕組)
第三原則:はまる演出と段階的な学習効果(=熱中させる工夫)
第四原則:ゲームの外部化(=熱中させる工夫)
(鈴木克明氏監修、市川尚・根本淳子編著『インストラクショナルデザインの道具箱101』 北大路書房より引用)

現在、リハビリテーションを前向きに受ける、家電を使いやすくする、学習ソフトの魅力を高めるといった方向で活用されている。

現在人材開発の世界では、ゲームニクスは教材開発、動画やeラーニング開発等の分野でインストラクショナルデザインの一手法として活用が期待されている。
タイムパフォーマンス、コストパフォーマンス重視の傾向が高まってきている現在の人材開発の世界では、こうした原理原則や拠り所になるものは非常に貴重である。
その一方で「分かりやすさ」「学習者への届きやすさ」についてはある程度到達点が近くなってきていて、これ以上のものを作ることは難しいところまで来ているように思われる。
「頭での理解の効率化」とはまた別の切り口からの研究や分析が出てきたときに、ゲームニクスは次の段階への発展を遂げるのではないだろうか。

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