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【解決志向アプローチ(ソリューションフォーカスト・アプローチ)】

アメリカで開発されたブリーフセラピー(短期セラピー)と呼ばれる心理療法の手法の一つ。
スティーブ・ド・シェイザー、インスー・キム・バーグを中心に開発された。

心理療法の世界では、解決志向アプローチが出てくるまでそれまでの精神分析的なアプローチの延長線上で「分析的思考」が主流だった。
解決志向アプローチが画期的だったのは、原因分析を行わないで未来の解決像を構築していくところに力点を置いたことである。
一般的に「なぜ」を考える思考は問題を分析し、原因を探るときに有効である。
しかし、人間に対して「なぜ」の質問を繰り返すと「尋問」のようになってしまって、質問を受けた側からするとストレスに感じることが多い。
それに対して「どうすれば」を考える思考は、対応策や具体的な行動を考える際に有効である。
「どうなりたいか」「そのためにどうしたらいいか」を中心に行うセラピーは、それまでのやり方と比較するとストレスや負担が少なく、さらに本人の具体的な行動への考えや意欲を引き出すことにつながり、非常に有効だったと言われている。
結果として解決志向アプローチは心理療法の世界で大きな成果を挙げ、ビジネスのコミュニケーションの世界へ転用されるようになった。

ビジネスコミュニケーションの世界では1on1ミーティングや定期面談、コーチングなど、部下をモチベートし望ましい行動や積極性を引き出す際に効果的であるため、多くの企業研修で取り入れられている。
解決志向アプローチの重要な知見は「質問自体が答えの形とその後の行動、ひいては結果をある程度決めてしまうことがある」ということを明確に指摘し、認識することを奨励していることにある。
例えば営業会議の開催通知で、「どうすれば予算を達成できるか」という議題と「どうして予算を達成できないのか」という議題とでは、参加者の気持ちや会議の空気、進行の仕方、出てくる意見や会議の結論、さらには参加者の士気やその後の行動にまで大きな違いが出てくることは容易に想像できるだろう。
そういった意味では組織の運営に関わる人がコミュニケーションについて重要な共通理解を得る上で有用な技法といえるのかもしれない。

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