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【ウイリアム・エドワード・デミング(人名)】

第二次世界大戦後、日本の製造業の生産性向上に貢献したアメリカのコンサルタント、統計学者。
設計/製品品質/製品検査/販売などを強化する方法(TQM=Total Quality Management)を伝授した。
日本では高い評価を得ていて、経営学の品質管理賞であるデミング賞にその名前を残している。アメリカでも日本企業の躍進と共に注目されるようになった。

デミングは1900年にアイオワ州に生まれ、のちにワイオミング州に移住した。
ララミー大学で電気工学、コロラド大学とイエール大学で物理学と数学を学ぶ。
卒業後農務省、国勢調査部門で働き、マッカーサー将軍の下で日本政府の国勢調査を行ったことから日本企業に統計的プロセス管理技法を指導するようになる。
農務省時代に「統計的品質管理の父」と呼ばれたウォルター・アンドルー・シューハートに影響を受けた。
デミングの手法はシューハートの手法を分かりやすくすることと、統計的プロセス手法を製造業だけではなく企業経営にも活用する、という方向性で発展したものといえる。

ちなみにPDCAサイクルはデミングの講演を聞いた日本科学技術連盟の幹部が提唱したという説がある。
デミング自身はC=Check=評価ではなくS=Study=研究とするべきだと主張していたらしい。
また「全体を分析するのに分割ではなくシステムで考えよ」「部分の合計が全体ではない」という考え方を持っていたようで、後のシステムシンキングのビジネス活用の先駆けでもあり、「学習する組織」の理論体系に大きな影響を与えた。
晩年は「我々のマネジメントは人間を破壊してしまった」と語り、教育のシステムが製造業、工業のシステムの考え方で行われるようになったとして「標準化」「平均主義」が個々人の個性を奪う危険性を指摘していた。
そういった点では現在ハーバード大学トッド・ローズ教授が説く「個性重視の教育」の先駆けでもあるのかもしれない。

デミングは「企業は数値化できるものと数値化できない多くで成り立っている、非常に深遠なもの」として捉え、数値化できない部分の重要性を説いていた。
PDCAサイクルという言葉は浸透しているが、高い精度で実践できている組織は意外に多くない。
数字でない部分を研究対象にした、本当のPDCAサイクルが研究されて体系化されるのはまだこれからなのかもしれない。

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