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【エンプロイアビリティ】

その人の「雇用継続される力」「雇われる力」のこと。
厚生労働省では「エンプロイアビリティは、労働市場価値を含んだ就業能力、即ち、労働市場における能力評価、能力開発目標の基準となる実践的な就業能力と捉えることができる」としている。

ちなみに厚生労働省ではエンプロイアビリティの構成要素として

A 職務遂行に必要となる特定の知識・技能などの顕在的なもの
B 協調性、積極的等、職務遂行に当たり、各個人が保持している思考特性や行動特性に係るもの
C 動機、人柄、性格、信念、価値観等の潜在的な個人的属性に関するもの

の3つを挙げている。
厚生労働省では構成要素Cは客観的な評価が難しいため企業内ではAとBを対象とするべき、としている。

また、企業と個人の関係性からの分類の切り口として「内的エンプロイアビリティ」と「外的エンプロイアビリティ」の2分類が挙げられることも多い。

内的エンプロイアビリティ:現在所属しているその会社で雇用継続される能力

外的エンプロイアビリティ:環境の変化に合わせて異動/転職を可能にする能力

このように、「持っている資格」や「知識、学力」「スキル、技術」といった履歴書などに明示的に表現されるものだけではなく、「現実問題として仕事ができるかどうか」「業界に習熟しているかどうか」「その仕事をするセンスがあるかどうか」「社内外の人脈」「キャラクター」「組織、周囲に適応しているかどうか」といった明文化が難しい、パーソナルな要素も含めて対象とするニュアンスがあり、その点でそれまでのキャリア論よりも幅が広い考え方といえる。
しかし、まだまだ原則一律的な考え方が強く、能力評価やキャリア評価に個性を持ち出す手前の概念なのかもしれない。

エンプロイアビリティ論の背景としては、1980年代~90年代の欧米企業の労働環境がある。
1980年代に欧米では企業間競争の激化から企業のダウンサイジング化が横行し、労働者の長期雇用が軽視される環境が蔓延してしまった。
結果、労働者の生産性を継続的に高め、長期雇用のメリットを活かしてそれを企業競争力、生産性に結び付ける概念としてエンプロイアビリティという考え方が登場した。
日本では終身雇用制度の下で、欧米の企業と比較して「その会社で通用するスキル、知識、センス、人脈の習得」という形で内的エンプロイアビリティが重要視され、継続的に育成されてきた、と考える向きもある。
しかし、終身雇用の崩壊が取り沙汰されるようになった2000年前後から企業横断的なスキル標準の確立や、社内で公正な人事考課をするために明文化された目標値や標準値が必要となって、エンプロイアビリティの重要性が検討されるようになった。

エンプロイアビリティ論に関しては「長期雇用のために必要になった欧米」と「雇用流動化のために必要になった日本」ということで、鏡の関係になっているといえるのかもしれない。
また、構成要素Cの重要性に注目することで「プランド・ハプスタンス・セオリー」論が登場した、という点でも重要なキーワードといえる。

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