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【オズボーンのチェックリスト】

オズボーンのチェックリストは、アメリカの実業家/著述家のアレックス・F・オズボーンによって開発されたアイデア創出技法である。
尚、オズボーンはブレイン・ストーミングを考案したことでも名前が知られている。
オズボーンのチェックリストはアイデア出しで行き詰った時等に下記のようなプロセスで使われる。

Ⅰ、テーマを設定する
・対象の商品、サービスを設定する

Ⅱ、9つの質問テーマに即して考える
①転用:他の用途で使えないか?他の方法で使えないか?新しい使い道はないか?
②応用:似たようなアイデアはないか?応用できないか?
③変更:色、形、デザイン、仕様、意味づけを変えてみたら?
④拡大:大きく、長く、高く、厚くしてみたら?付加価値や頻度、割合を高めたら?時間を長くできないか?
⑤縮小:小さく、短く、低く、薄くしてみたら?機能や情報を減らしたら?分割できないか?
⑥代用:他で代用できないか?素材や人、物、場所、方法を代用できないか?
⑦置換:要素や順序、プロセス、パーツなどを置き換えたら?
⑧逆転:上下、左右、前後、内外を逆にしたら?パーツ、プロセスを逆にしたら?
⑨結合:セットにできないか?新旧、真逆のものを一緒にすると?

オズボーンのチェックリストを利用して作成したヒットアイテムは、下記のようなものが事例として有名である。

・任天堂のゲームウォッチ(転用):電卓の液晶技術を転用して子供向けのゲーム機を開発した。
・モスバーガーのライスバーガー(転用):ハンバーガーのバンズをお米(焼きおにぎり)にして具材も和風のものにした。
・東ハトの暴君ハバネロ(拡大):先行して辛いスナック菓子は存在したが、世界で一番辛いハバネロでスナック菓子を開発した。

オズボーン自身は広告業界での仕事歴が長く、その中で実体験に即して生み出されたのが各種のアイデア創出技法であると思われる。
オズボーンは広告会社の第一線を退いてからアイデア創造技法の本を多数出版したが、いずれの本も当時よく売れて、その内容についてはデール・カーネギーも高く評価していたという。
また、オズボーンのチェックリストを基に、アメリカの創造性開発技法の研究家であるボブ・エバールが開発した「スキャンパー法」というものも広く知られている。
スキャンパー法はSubstitute(代用する)、Combine(組み合わせる)、Adapt(適応させる)、Modify(修正する)、Put to other uses(他の使い道を考える)、Eliminate(削減する)、Reverse・Rearrange(逆転させる/再編成する)というフレームでアイデアを出す手法である。

オズボーンのチェックリストは、行き詰っている中でも「無理やりアイデア出し」を行うことができるのが強みである。
今後もクリエイティブの前線では基本的なツールとして活用されていくものと思われる。

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